小幡欣治(読み)おばた きんじ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小幡欣治」の解説

小幡欣治 おばた-きんじ

1928-2011 昭和後期-平成時代の劇作家,演出家
昭和3年6月12日生まれ。「蟻部隊」でデビューし,昭和31年「畸型児」で「新劇」戯曲賞。商業演劇にうつり,40年東宝専属となる。「隣人戦争」や「恍惚(こうこつ)の人」(有吉佐和子原作)の脚色で評価をえた。平成19年朝日舞台芸術賞特別賞,読売演劇大賞芸術栄誉賞。22年「神戸北ホテル」で鶴屋南北戯曲賞。平成23年2月17日死去。82歳。東京出身。京橋化学工業卒。著作に「小幡欣治戯曲集」。
格言など】ちっぽけな虚栄が,往々にして人間一生を破滅させる大きな力になる事もある(「畸型児」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「小幡欣治」の意味・わかりやすい解説

小幡欣治【おばたきんじ】

劇作家,演出家。東京都台東区出身。旧制京橋化学工業学校卒業。1956年,《畸型児》で新劇戯曲賞(現岸田国士戯曲賞)受賞。65年,東宝の専属となり,舞台の劇作,演出で,《恍惚の人》(原作,有吉佐和子)《あかさたな》《三婆》(原作,有吉佐和子)など娯楽性に富んだ東宝現代劇の数々の話題作を手がけた。晩年は活動の中心を劇団民芸移し,《熊楠の家》《坐漁荘の人々》《浅草物語》《神戸北ホテル》などを発表した。朝日舞台芸術賞特別賞,読売演劇大賞芸術栄誉賞,鶴屋南北戯曲賞などを受賞。

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