小座敷(読み)コザシキ

デジタル大辞泉 「小座敷」の意味・読み・例文・類語

こ‐ざしき【小座敷】

小さい座敷
母屋に続けて外へ建て出した部屋。はなちいで。
四畳半より狭い茶室。一畳半から四畳までをいう。

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精選版 日本国語大辞典 「小座敷」の意味・読み・例文・類語

こ‐ざしき【小座敷】

〘名〙
① 小さい座敷。狭い座敷。
史記抄(1477)一四「扁鵲を小坐敷な処へ呼て、間与(ひそかに)語て云ぞ」
② 母屋から続けて外へ建て出した部屋。放出(はなちいで)。〔随筆・夏山雑談(1741)〕
茶道で、四畳半よりも狭い、一畳半から四畳までの座敷をいう。〔南方録(17C後)〕

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世界大百科事典(旧版)内の小座敷の言及

【座敷】より

…15世紀後半には部屋全体に畳を敷きつめるようになり,その部屋を座敷と呼ぶようになる。16世紀初めには小座敷という呼称も出てきており,座敷より簡略なつくりの部屋を指したのではないかと思われる。16世紀末以降になると,上層武家住宅の上段(じようだん)を備えた対面用の座敷は書院と呼ばれるようになるが,貴族住宅や一般の住宅では座敷という呼名も広く用いられていた。…

【数寄屋造】より

…1564年(永禄7)編述の《分類草人木》に〈数寄座敷〉と出てくるのが早い例であるが,〈数寄屋〉の語もこのころには見られる。徳川幕府の大棟梁平内(へいのうち)家の伝書《匠明》(1608)に〈茶ノ湯座敷ヲ数寄屋ト名付ク事ハ 右同比 堺ノ宗易云始ル也〉とあり,聚楽第の建設された桃山期に千利休が命名したと伝えられているが,利休時代には,茶の湯座敷,小座敷あるいは単に座敷などと呼ばれることが普通であった。数寄屋という語は,桃山時代には茶の湯のための専用の室または建物のことをさしていたが,江戸時代に入るとしだいにその内容が拡大してゆく傾向を示し,茶室の建築手法や意匠をとり入れた座敷のことをも数寄屋と称するようになった。…

【茶室】より

…また茶会記には座敷の広さだけが記されることもあった。そして〈かこい(囲)〉とか〈数寄屋〉〈小座敷〉の呼称もおこなわれた。囲の名称は,屋内の一部を囲って茶の湯の空間を形成したところから生まれたものであろう。…

※「小座敷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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