小松島(読み)こまつしま

精選版 日本国語大辞典 「小松島」の意味・読み・例文・類語

こまつしま【小松島】

[一] 徳島県東部の地名紀伊水道小松島湾に面する港湾都市。江戸時代から紺屋、藍商が多く、金融、商業の中心地として発達。大正末期から繊維工業がさかんになり、現在は、紙・パルプ工業も進出する。四国八十八箇所第一八番札所恩山寺、第一九番札所立江寺(たつえじ)がある。昭和二六年(一九五一市制
[二] 東京都墨田区堤通一丁目、橋場渡し場に接していた庭園。明治一二年(一八七九)に落成した小野義真の別荘八洲園の庭を改築し、明治一七年から三〇年まで公開した。

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デジタル大辞泉 「小松島」の意味・読み・例文・類語

こまつしま【小松島】

徳島県東部の市。徳島市の南に位置し、小松島港がある。製紙機械水産加工業が盛ん。人口4.1万(2010)。

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改訂新版 世界大百科事典 「小松島」の意味・わかりやすい解説

小松島[市] (こまつしま)

徳島県東部,小松島湾に臨む港湾都市。1951年市制。人口4万0614(2010)。古くからの港町で,徳島の海の玄関であった。大正時代に入って徳島~小松島間の鉄道の開通,阿摂航路として大阪港との間の海運営業開始,東洋紡績の工場建設が相次ぎ,近代的な都市としての発展を始めた。1934年新港が完成し,48年には外国貿易が認められる開港場に指定された。さらに新港とその南の金磯にそれぞれ1万トン岸壁が完成し,前者は商業港,後者は工業港として利用されており,外材の輸入が多い。64年新産業都市の指定を受け,製紙,化繊,パルプ,セメントなどの工場も誘致されて工業都市化し,市の北西部の水田地帯が宅地化している。特産にヤマモモ,イカナゴがある。西部の恩山寺は四国八十八ヵ所18番,南部の立江寺は19番の札所で,阿波狸合戦で知られる金長(きんちよう)神社は阿波三峰の一つ日峰山麓にある。源義経が平家を追って1185年(元暦2)摂津より上陸した地は恩山寺に近い旗山といわれる。JR牟岐線が通る。
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