小男（読み）こおとこ

精選版 日本国語大辞典

こ‐おとこ ‥をとこ【小男】

〘名〙

① 年の若い男。年少の男子。

※富岡本栄花（1028‐92頃）様々のよろこび「宮たちいとうつくしきこおとこどもにておはします」

② からだが小さい男。背の低い男。

※日本書紀兼倶抄（1481）「海の上に人の声あり。こをとこぞ。かかみくさを舟にするぞ」

③ (「こ」は接頭語) つまらない男。けちなやつ。

※浮世草子・好色二代男（1684）一「佐渡やの源(げん)といふ小男とあらはして、其日は藤沢泊り」

しょう‐なん セウ‥【小男】

〘名〙 大宝令制で一六歳以下の男子。天平勝宝九年（七五七）以後は一七歳以下の男子の称。

※霊異記（810‐824）下「小男中臣連祖父麿は、同じ国海部(あま)の郡浜中の郷の人なり」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

こ‐おとこ〔‐をとこ〕【小男】

１ からだの小さい男性。⇔大男。
２ 年の若い男子。少年。
「―に侍りける時、初めて昇殿申させ侍りけるを」〈千載・雑中・詞書〉

出典　小学館