尸位素餐(読み)シイソサン

デジタル大辞泉 「尸位素餐」の意味・読み・例文・類語

しい‐そさん〔シヰ‐〕【×尸位素×餐】

《「しいそざん」とも。「漢書」朱雲伝から。「素餐」は食べるばかりで何もしないこと》一定地位に就きながら職責を果たさず、むだに俸禄をもらっていること。また、その人。→尸位

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尸位素餐」の意味・読み・例文・類語

しい‐そさん シヰ‥【尸位素餐】

〘名〙 (「しいそざん」とも) 才徳や功がなくて位にあること。職責を果たさないで、いたずらに祿を得ること。また、その人。祿ぬすびと。尸素(しそ)。尸位。尸祿(しろく)
政談(1727頃)三「老中・番頭以上の職分第一の重き事なる事を知ねば、尸位素餐の罪免れ難し」 〔漢書‐朱雲伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

四字熟語を知る辞典 「尸位素餐」の解説

尸位素餐

職務を果たさずに高位にいること。何の働きもせずに禄を得ること。また、その人。

[使用例] 農商務、逓信いずれの省に大臣たるもよくその職を尽くして尸位素餐の詬を受けざるべき者は大隈伯一人のみ[正岡子規*松蘿玉液|1896]

[解説] 「尸位」は神を祭るとき神のしるしとしてすえておく「かたしろ」のことで、高い位にあるだけで何の職務も果たさないこと。「素餐」はむなしく食うこと。「しいそざん」ともいいます。

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android