尾去沢銅山事件(読み)おさりざわどうざんじけん

世界大百科事典(旧版)内の尾去沢銅山事件の言及

【尾去沢鉱山】より

…秋田県鹿角市尾去沢にある鉱山。鉱山付近の地質は,新第三系中新統の凝灰岩,泥岩とこれを貫くプロピライト,流紋岩,石英安山岩から成り,その2km×3kmの範囲に銅,鉛,亜鉛,金,銀等の多種類の金属を含む数百条の割れ目充てん鉱床が知られている。【山口 梅太郎】
[歴史]
 口碑によると8世紀初めの和銅年間の発見と伝えられているが確証はない。記録上銅鉱の採掘が始まるのは,1666年(寛文6)山師長尾重左衛門が田郡沢,赤沢で銅鉱を発見して以降で,86年(貞享3)に盛岡の商人熊谷治兵衛単独の請負稼業となってから急速に開発が進んだ。…

【疑獄】より

…〈疑獄〉という言葉は,元来入獄させるか否かが明確でなく,犯罪事実があいまいな事件を意味する。この種の事件は多かれ少なかれ政・官・財界に波及するため,現在では政治問題化した利権関係事件の総称となっている。政治問題として社会的に大きく取りあげられ,ジャーナリズムによる声高な批判を代償として,刑事事件としては訴追されることがきわめて少ないのが疑獄事件の特徴といってよい。 明治初期においては,山県有朋が関与したといわれる山城屋事件など,藩閥政府と政商とが特権の供与をめぐって直接結びついたケースがあり,多くは表沙汰にならなかった。…

※「尾去沢銅山事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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