山原(読み)ヤンバル

デジタル大辞泉 「山原」の意味・読み・例文・類語

やんばる【山原】

沖縄本島の北部山岳地方通称国頭くにがみ地方。

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精選版 日本国語大辞典 「山原」の意味・読み・例文・類語

やんばる【山原】

沖縄本島の北部山岳地方の通称。国頭(くにがみ)地方。

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日本歴史地名大系 「山原」の解説

山原
やんばる

沖縄島北部、金武きん町・恩納おんな村以北の地方をさす俗称。近世の国頭方、近代の国頭郡にあたる。山の多い地方という意味。島尻下方しもかた、中頭を田舎いなかとよび、国頭を山原ともいった。史料では雍正一三年(一七三五)の羽地大川修補日記(島袋源七文庫)にみえるのが早い。同年七月の台風によって沖永良部おきのえらぶ(現鹿児島県和泊町など)・与論島で家倉が吹き損じ、九月にその修補の竹木を「山原表」より申請けたいと薩摩鹿児島藩から王府に依頼があり、その文書が羽地大川改修工事中の具志頭親方蔡温のもとに届けられた。

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百科事典マイペディア 「山原」の意味・わかりやすい解説

山原【やんばる】

沖縄県沖縄島北半の山地総称で,国頭(くにがみ)とも。与那覇岳(503m)を最高峰とする古生層の山地で,シイカシ暖帯林におおわれ,海岸には国頭礫(れき)層をのせる段丘発達。交通不便で陸の孤島といわれたが,近年開発が進んでいる。北東部には古い習俗を残す集落が特に多い。

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普及版 字通 「山原」の読み・字形・画数・意味

【山原】さんげん

山すそ。

字通「山」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山原」の意味・わかりやすい解説

山原
やんばる

国頭」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の山原の言及

【沖縄[県]】より


[沖縄島北部,中南部,先島]
 ここでは沖縄県域のうち自然や人文環境の相違により,石川地峡を境にして沖縄島の北部と中南部,それに先島の3地域について述べる。(1)沖縄島北部 名護市と国頭郡の範囲で,山岳地形をなすことから山原(やんばる)の呼称がある。緑の山地を背景にしたサンゴ礁の海岸は美しく,恩納(おんな)から辺戸岬までの海岸は沖縄海岸国定公園に指定された。…

【沖縄島】より

…狭いところは幅4km足らずで地峡部をなし,石川,仲泊を結ぶ地峡部から北と南では地質,地形に著しい差異がある。石川地峡部以北は国頭(くにがみ)郡の山岳地域で,〈山原(やんばる)〉の異称がある。名護断層を境として,西側の本部(もとぶ)半島は古生代の石灰岩,粘板岩,砂岩の地層からなる山地で,東側の胴体部は中生代の名護層,嘉陽層からなり,脊梁山地を形成する。…

【国頭】より

…したがってクンヂャンの名称は中国音に似ているがそうではなく,クニカミの変化であることがわかる。また俗に沖縄島南部をさす島尻を下方(しもかた),中部をさす中頭を田舎と呼ぶのに対して,国頭を山原(やんばる)という。これは国頭地方が山林原野に富み,交通不便で僻村が多かったからである。…

【名護[市]】より

…東部には多野岳(383m),名護岳(345m)などの国頭(くにがみ)山地があり,北西部に八重岳(453m),嘉津宇(かつう)岳などがあって,山林が市域の半分以上を占める。半島基部南側の名護湾にのぞむ旧名護町を中心に発展した広域都市で,市街地は古くから〈山原(やんばる)〉とよばれる国頭地方の行政・経済・交通の中枢の地として発達し,国道58号,329号,449号線が通じる。古くは米どころであったが,現在は平地でサトウキビ,野菜,花卉,山地でパイナップル,かんきつ類などが栽培され,羽地を中心に養豚,養鶏が盛んである。…

※「山原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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