ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山本七平」の意味・わかりやすい解説
山本七平
やまもとしちへい
[没]1991.12.10. 東京
出版人,評論家。代々クリスチャンの家系に生れる。 1942年青山学院高商部卒業後,陸軍に入隊し,フィリピンで第2次世界大戦の終結を迎えた。現地で捕虜となり,47年復員。 58年翻訳書を中心に聖書関係の書籍を刊行する山本書店を設立する。 70年に出版したイザヤ・ベンダサン著・山本訳『日本人とユダヤ人』がベストセラーとなり,第2回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。この本をめぐってベンダサン=山本七平説がマスコミをにぎわしたが,本人は否定。これを機にみずから言論活動を開始し,戦争体験や日本人の行動と思想を解析,新保守主義をリードする論客と目された。おもな著書に『私の中の日本軍』(75),『論語の読み方』 (81) ,『「空気」の研究』 (77) などがある。
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