山祇（読み）ヤマツミ

デジタル大辞泉

やま‐つ‐み【山^×祇】

山の霊。山の神。
「たたなはる青垣山―の奉まつる御調みつきと」〈万・三八〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

やま‐つ‐み【山祇】

〘名〙 (後世は「やまづみ」とも。「つ」は「の」の意の古い格助詞。「山の霊(み)」の意) 山の霊。山の神。山をつかさどる神霊。山つかみ。

※書紀（720）神代上（兼方本訓）「山の神等(たち)を山祇(ヤマツミ)と号す」

※万葉（８Ｃ後）一・三八「山神(やまつみ)の 奉る御調(みつき)と 春へには 花かざし持ち 秋立てば 黄葉かざせり」

さん‐ぎ【山祇】

〘名〙 (「祇」は土地の神の意) 山に住むと想像された神。山地を支配する神・精霊。山の神。やまつみ。

※和漢朗詠（1018頃）下「草木扶疎たり 春の風山祇(さんき)の髪を梳(けづ)る 魚鼈(ぎょべつ)遊戯す 秋の水河伯の民を字(やしな)ふ〈大江澄明〉」

出典　精選版 日本国語大辞典