山衆（読み）やましゅう

精選版 日本国語大辞典

やま‐しゅう【山衆・山州シウ】

〘名〙 (「やましゅ」とも) 遊女たち。また、遊女。おやま。

※仮名草子・都風俗鑑（1681）一「或は蕎麦切によせては、彼山州(ヤマシウ)がけんどん成とかこち」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

やま‐しゅう〔‐シユウ｜‐シウ〕【山衆／山州】

下級の遊女。茶屋女。やましゅ。
「言ひたいことも―の手前、客の手前も量りかね」〈浄・女腹切〉

出典　小学館

普及版 字通

【山衆】さんしゆう

僧侶。

字通「山」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」

世界大百科事典（旧版）内の山衆の言及

【茶屋】より

…遊郭にも太夫を呼ぶ揚屋に対し，下級妓を招く茶屋(または天神茶屋)があったから，〈茶屋遊び〉といえば遊所への出入りを意味した。色茶屋の女に，茶屋女，茶立女，茶汲女，山衆（やましゆう）などいろいろな呼名が与えられたのは，類似商売の多様化を示すが，遊郭が認められない場合に茶屋として営業する例は多く，地方都市で茶屋町といえば私娼（ししよう）街のことであった。徳川幕府は茶屋や茶屋女を取り締まり，延宝(1673‐81)以後おもに数量規制で対処したが，実効は薄かった。…

※「山衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」