山雲(読み)サンウン

デジタル大辞泉 「山雲」の意味・読み・例文・類語

さんうん【山雲】

日本画家、東山魁夷が描いた障壁画唐招提寺御影堂みえいどう上段の間を飾る。雄大な山頂景色を描く。昭和50年(1975)に、海をテーマにした「濤声とうせい」とともに完成両者をあわせ「山雲濤声」ともいう。

やま‐ぐも【山雲】

山にかかる雲。山からわき起こる雲。さんうん。

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精選版 日本国語大辞典 「山雲」の意味・読み・例文・類語

さん‐うん【山雲】

〘名〙
① 山と雲。〔周礼注‐春官〕
山上に現われた雲。山中の雲。
※本朝麗藻(1010か)下・秋日到入宋寂照上人旧房〈藤原伊周〉「山雲在昔去来物。魚鳥如今留守人」 〔淮南子‐説林訓〕

やま‐ぐも【山雲】

〘名〙 山にかかっている雲。山からわき起こる雲。さんうん。
夫木(1310頃)一九「あし引の山雲よそにめぐりきぬ神の恵みの雨の夕暮〈後鳥羽院〉」

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普及版 字通 「山雲」の読み・字形・画数・意味

【山雲】さんうん

山にかかる雲。北周信〔山斎〕詩 石影たはりて水に臨み 山雲ば峰を繞(めぐ)る

字通「山」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山雲」の意味・わかりやすい解説

山雲
やまぐも

山にかかる雲、または山が原因で発生する雲の総称。山の近く上昇気流が生じやすく、雲が発生しやすい。笠雲(かさぐも)、つるし雲、レンズ雲山旗雲などは山岳特有の雲である。

[木村龍治]

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