岩代(読み)イワシロ

デジタル大辞泉 「岩代」の意味・読み・例文・類語

いわしろ〔いはしろ〕【岩代】

旧国名の一。現在の福島県西部にあたる。明治元年(1868)陸奥むつから分国。名は、石背いわせを「いわしろ」と誤読したことによるという。

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日本歴史地名大系 「岩代」の解説

岩代
いわしろ

南部町の西部海岸沿いの地をいう。「続風土記」は地名について「海上に岩多きによれるなるへし」と記す。斉明天皇四年一一月、天皇と中大兄皇子紀温湯きのゆ(現西牟婁郡白浜町)へ行幸中、都で有間皇子謀反をはかったとして捕らえられ、詮議のため紀温湯に護送された(日本書紀)。この途次、有間皇子が海岸の松の枝を結び行く末の無事を祈ったのが岩代の地で、「万葉集」巻二に

<資料は省略されています>

他一首皇子の歌が載る。皇子は中大兄皇子の尋問ののち、藤白ふじしろ(現海南市)で処刑されたが、以後、岩代は多くの歌に詠まれた。「万葉集」巻二には、前掲歌をうけた

<資料は省略されています>

などの歌が載る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岩代」の意味・わかりやすい解説

岩代
いわしろ

福島県北東部,二本松市南東部の旧町域。 1955年小浜町と新殿村旭村の2村が合体して岩代町成立。 2005年二本松市,安達町,東和町と合体して二本松市となった。阿武隈高地西斜面にあるため,耕地が少なく,畜産特に黒和牛の出荷が主産業。米作養蚕,タバコ栽培も行なわれる。杉沢の大スギは国の天然記念物に指定。

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改訂新版 世界大百科事典 「岩代」の意味・わかりやすい解説

岩代 (いわしろ)

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