崔嵬（読み）サイカイ

デジタル大辞泉

さい‐かい〔‐クワイ〕【^×崔^×嵬】

［ト・タル］［文］［形動タリ］山で、岩や石がごろごろしていて険しいさま。「崔嵬たる岩山」
［形動ナリ］堂や塔などが高くそびえているさま。
「その奇麗―なることは三国無双の鴈塔がんたふなり」〈太平記・二一〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

さい‐かい ‥クヮイ【崔嵬】

〘名〙 (形動ナリ・タリ)

① 山の、石や岩がごろごろして険しいこと。ごつごつとしていること。また、そのさま。

※経国集（827）一三・奉和太上天皇青山歌〈良岑安世〉「崔嵬不_三是関_二一匱_一、嵡欝猶因容_二衆林_一」

※浄瑠璃・国性爺合戦（1715）九仙山「娥々とそびえしさいくはいの山路につかれ」 〔詩経‐周南〕

② 堂塔が高くそびえること。また、そのさま。

※太平記（１４Ｃ後）二一「其の奇麗崔嵬(サイクヮイ)なることは三国無双の鴈塔也」 〔班固‐西都賦〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【崔嵬】さいかい（くわい）

高くけわしい。そびえるさま。〔楚辞、九章、渉江〕長鋏(ちゃうけふ)（長剣）の陸離(りくり)（かがやく）たるを帶び　切雲（冠）の崔嵬たるを冠(かうむ)れり

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出典　平凡社「普及版 字通」