州権民主党(読み)しゅうけんみんしゅとう(英語表記)States'Rights Democrats; Dixiecrats

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「州権民主党」の意味・わかりやすい解説

州権民主党
しゅうけんみんしゅとう
States'Rights Democrats; Dixiecrats

1948年アメリカ大統領候補指名をめぐって民主党から分裂した民主党右派 (南部民主党) の政党。通称ディクシークラット。 48年の民主党大会は次期大統領候補者として,ニューディール継承トルーマン・ドクトリンに表象される対外政策,黒人差別の廃止をうたう現職の H.トルーマンを指名した。これに対して南部の民主党は黒人に公民権を与えようとするトルーマンの政策に強く反発して民主党を脱退し,州権民主党を形成した。そして大統領候補者にサウスカロライナ州の J.サーモンド知事を立て一般投票約 117万票,選挙人団投票 39を得たが,結局トルーマンが左右の民主党候補者と共和党の T.デューイを押えて当選した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の州権民主党の言及

【州権論】より

…第2次大戦後には,南部の白人が連邦政府の黒人市民権擁護に対し,州権論をもって対抗しようとした。1948年,民主党内の南部保守派が脱党して州権民主党を結成したことは象徴的である。現在では,州権論という言葉はあまり使用されなくなった。…

※「州権民主党」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android