工業化建築(読み)こうぎょうかけんちく(英語表記)industrialized building

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「工業化建築」の意味・わかりやすい解説

工業化建築
こうぎょうかけんちく
industrialized building

現場での手工業主体とするのではなく,建物一部分,あるいは全体を工場において製造化する構法によって構築する建築。その背景には 19世紀末から 20世紀初頭の工業発達建材の規格化,さらに建築自体の部品化と規格化がある。 19世紀における鉄骨構造が先駆であり,特に第2次世界大戦後の世界の建設工事の飛躍的な増加と,これを支える施工体制の合理化により,各種の構造でこの傾向が大幅に進められた。部材のほとんどを工場生産し,それを組立てて建設を行うプレファブリケーションも含まれる。

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世界大百科事典(旧版)内の工業化建築の言及

【プレハブ建築】より

…プレハブ化のレベル,対象部位,在来的手法との合体,施工面でのくふうなどを総合的にソフトな面からコントロールすることがたいせつであることから,近年はシステムズビルディングと呼ばれることも多い。また工業化建築,部品化建築,組立式建築などとも呼ばれ,その構法もまた多様化しながら建築の質の向上とコストダウンへと向かいながら発達してきている。
[プレハブ建築の歴史]
 工業化技術の進歩により,19世紀以降,建築に鉄やガラス,コンクリートなどが大量に使われるようになった。…

※「工業化建築」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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