巧言令色(読み)コウゲンレイショク

デジタル大辞泉 「巧言令色」の意味・読み・例文・類語

こうげん‐れいしょく〔カウゲン‐〕【巧言令色】

言葉を飾り、心にもなく顔つきを和らげて、人にこびへつらうこと。
「―ならざるを愛し」〈織田訳・花柳春話

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精選版 日本国語大辞典 「巧言令色」の意味・読み・例文・類語

こうげん‐れいしょく カウゲン‥【巧言令色】

〘名〙 (「令色」の「令」は「善」の意、「色」は顔の色の意で、顔色をよくすること) ことばを飾り顔色をとりつくろうこと。他の歓心を買うさま、こびへつらうさまにいう。
太平記(14C後)一二「又巧言令色(カウゲンレイショク)君の心を悦ばしめしかば」 〔書経‐皐陶謨〕

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四字熟語を知る辞典 「巧言令色」の解説

巧言令色

ことばを飾り顔色をとりつくろうこと。転じて、他の歓心を買う様子、こびへつらう様子にいう。

[使用例] まさか、あの宇都宮君みたいな、見えすいた、巧言令色はやらなかったつもりだ[阿部知二*アルト・ハイデルベルヒ|1955]

[使用例] 巧言令色は女の方に多い。幾枚もの舌をもっているのも女の方に多い。言葉と心が、正反対の曲芸も、女の方が男より特技なのだ[瀬戸内晴美*花芯|1958]

[解説] 「巧言」は実の伴わない巧みなことばで飾って言うこと。「令色」の「令」は「善」、「色」は顔の色のことで、顔色をよくすること。「巧言令色すくなし仁」の形でも用います。

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