市川左団次(4世)(読み)いちかわさだんじ[よんせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「市川左団次(4世)」の意味・わかりやすい解説

市川左団次(4世)
いちかわさだんじ[よんせい]

[生]1940.11.12. 東京,東京
歌舞伎俳優。屋号高島屋。本名荒川欣也。荒事から老け役までこなし,持ち前の愛嬌色気,奔放な発言で知られ,数多くのテレビ番組に出演した。
3世市川左団次長男として東京市に生まれる。1947年『寺子屋』で 5代目市川男寅(いちかわおとら)を名のって初舞台。1962年,5代目市川男女蔵(いちかわおめぞう)を襲名。1979年,4代目市川左団次を襲名。特に『仮名手本忠臣蔵』の高師直(こうのもろなお),『助六由縁江戸桜』の「髭の意休」,『俊寛』の瀬尾などの敵役の演技に定評があった。このほか,『熊谷陣屋』の弥陀六(みだろく)の老け役,『身替座禅』の奥方玉の井の女方も評判を呼んだ。1997年松尾芸能賞優秀賞,1998年眞山青果賞特別賞。2011年旭日双光章。2017年日本芸術院賞。著書に『俺が噂の左團次だ』(1994),『夢を見ない、悩まない』(2014)など。

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