布勢内親王(読み)ふせないしんのう

朝日日本歴史人物事典 「布勢内親王」の解説

布勢内親王

没年弘仁3.8.6(812.9.14)
生年:生年不詳
平安前期,桓武天皇皇女。母は中臣丸朝臣大魚の娘豊子。布施とも書く。延暦16(797)年から伊勢斎宮。斎宮寮頭中臣丸豊国は母の兄弟か。大同1(806)年桓武の死去により退下。その後は北野に住んでいたらしい。弘仁3(812)年死後四品を贈られる。同年,内親王の墾田772町が東西2寺に施入されたが,東寺分の伊勢国大国荘,摂津国垂水荘,越前国高輿荘・蒜島荘は東寺領荘園として成立した。また翌年には,遺命により内親王家の直銭1万貫が修理諸寺料に当てられている。

(児島恭子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「布勢内親王」の解説

布勢内親王 ふせないしんのう

?-812 平安時代前期,桓武(かんむ)天皇の第5皇女。
母は中臣豊子(なかとみの-とよこ)。延暦(えんりゃく)16年(797)伊勢斎宮となり,25年父天皇の死によりしりぞく。弘仁(こうにん)3年8月6日死去。四品を追贈され,所領は東寺などに寄進された。名は布施ともかく。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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