帆翔(読み)はんしょう

精選版 日本国語大辞典 「帆翔」の意味・読み・例文・類語

はん‐しょう ‥シャウ【帆翔】

〘名〙 鳥が上昇気流を利用して翼をひろげたままはばたかずに飛ぶこと。鳶(とび)アホウドリなどに見られる。
潮騒(1954)〈三島由紀夫〉一「鳶は天の高みで、〈略〉急に空中であとずさりをして、帆翔に移ったりした」

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デジタル大辞泉 「帆翔」の意味・読み・例文・類語

はん‐しょう〔‐シヤウ〕【帆×翔】

[名](スル)鳥が翼をひろげたまま風に乗って飛ぶこと。「トビ大空帆翔する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の帆翔の言及

【運動】より

…このような移動運動locomotionこそ動物を動物たらしめた基本的な特徴といってよい。移動運動の様式には遊泳,匍匐(ほふく),歩行,跳躍,走行,飛翔(ひしよう),帆翔,ジェット推進などいろいろあり,そのために使われる器官(運動器官)や機構もさまざまである。筋肉運動の場合は,関節をもつ骨格とそれに付着する伸筋・屈筋の組合せが一般的であり,骨格は無脊椎動物では外骨格,脊椎動物では内骨格になる。…

【鳥類】より

…したがって,無風状態で滑空を続けると高度は低下するが,上昇気流をつかまえることによって,高度を失わずに長時間飛び続けられる。こうした風を利用する滑空はとくに滑翔soaring(帆翔と呼ばれることも多い)と呼ばれる。滑翔をする鳥はワシ・タカ類,アホウドリやミズナギドリなどの海鳥類,ペリカン類,ツル類,コウノトリ類など大型(少なくとも中型以上)の鳥である。…

【飛翔】より

…鳥類ではハチドリの仲間が行う。これと対照的に,ワシやアホウドリなどの大きな鳥は,滑翔soaring(帆翔とも訳される)を得意とする。その原理は滑空と同じであるが,自然風のエネルギーを利用するのが特徴で,長時間はばたかずに滞空することができる。…

※「帆翔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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