帰依(読み)きえ

精選版 日本国語大辞典 「帰依」の意味・読み・例文・類語

き‐え【帰依】

〘名〙 神仏高僧を深く信仰し、その教えに従い、その威徳を仰ぐこと。帰信
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「所以歎今日常住真実、願為帰依」 〔大乗義章‐一〇〕

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デジタル大辞泉 「帰依」の意味・読み・例文・類語

き‐え【帰依】

[名](スル)神仏や高僧を信じてその力にすがること。「三宝さんぼう帰依する」
[類語]信仰信ずる信心狂信敬神崇拝尊信渇仰かつごう信教入信宗教信用軽信誤信妄信盲信信じ込む本気にする真に受ける信心深い篤信敬虔

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普及版 字通 「帰依」の読み・字形・画数・意味

【帰依】きえ

神仏の教えを頼みすがる。唐・王維〔化感寺に遊ぶ〕詩 抖(とうそう)(頭陀、僧となる)、里を辭し 歸依、(けじやう)に宿す

字通「帰」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「帰依」の意味・わかりやすい解説

帰依
きえ

優れたものに帰投し、伏依すること。また帰命(きみょう)ともいい、自己の身心を捧(ささ)げて信順すること。絶対の信をもってよりどころとすること。信仰と同意で、仏・法・僧の三宝に帰依することを三帰依といい、これは仏教徒の信仰を示すもっとも基本的なものとなっている。浄土真宗では帰依の「帰」を帰投と解して、阿弥陀仏(あみだぶつ)の願力に帰投し依憑(えひょう)することであるとし、これが信心にほかならないとしている。

[瓜生津隆真]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帰依」の意味・わかりやすい解説

帰依
きえ
śaraṇa

すぐれた者 (特に人格者) に対して,全身全霊をもって依存すること。仏教では特に,信仰をいだくことに用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の帰依の言及

【帰命】より

…サンスクリットのnamasを漢文仏典では帰命とも南無(なむ)とも訳しており,この両語は同じく〈頭を下げ敬意を示すこと〉,帰依(きえ)を意味している。したがって〈帰命頂礼(きみようちようらい)〉(額(ひたい)を地上につけて最敬礼すること)のように身体の動作と,〈至心帰命(ししんきみよう)〉(心中でひたすら帰依すること)の両面をふくんでいる。…

※「帰依」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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