平人(読み)ヘイジン

デジタル大辞泉 「平人」の意味・読み・例文・類語

へい‐じん【平人】

普通の人。ただの人。
政府に限りたる職分にて―の関る所に非ず」〈福沢学問のすゝめ
平民2」に同じ。

へい‐にん【平人】

普通の人。なみ人間。へいじん。
「―の眼には五光が射すものと見えて」〈魯庵社会百面相

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精選版 日本国語大辞典 「平人」の意味・読み・例文・類語

へい‐じん【平人】

〘名〙
① ただの人。普通の人。特殊な地位身分・世界にいる人に対して、それ以外の多くの人。また、なみの人間。凡人。へいにん。
吾妻問答(1467頃)「平人の思ふ外の事を思ひめぐらし」
※去来宛芭蕉書簡‐元祿七年(1694)正月二九日「され共平人の情常之事に候へば、少も御とんちゃく被成間敷候」 〔後漢書‐皇甫規伝〕
華族士族などに対して、平民。
公議所日誌‐六・明治二年(1869)四月「穢多も平人同様に、取扱ふべし」
③ 平常な健康や精神を有する人。病人や狂人に対して、常人。
サントスの御作業(1591)一「Iesu Christo ノ ヲン チカラ ヲ モッテ〈略〉ソノ ゲヂョ ナヲリテ feijin(ヘイジン)ト ナリタル ナリ」

ひら‐びと【平人】

〘名〙 普通の人。ただの人。また、役などを勤めていない人。へいにん。
※雑俳・柳多留‐一〇六(1829)「大仏を平(ひラ)人にして使ふなり」

へい‐にん【平人】

〘名〙 =へいじん(平人)①〔運歩色葉(1548)〕
※至宝抄(1585)「貴人功者ならではへいにんは斟酌ある事なり」

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普及版 字通 「平人」の読み・字形・画数・意味

【平人】へいじん

普通の人。

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