平均運動(読み)へいきんうんどう(英語表記)mean motion

精選版 日本国語大辞典 「平均運動」の意味・読み・例文・類語

へいきん‐うんどう【平均運動】

〘名〙 天文学で、天体公転運動する際の平均角速度をいう。公転周期をpとするとで表わされる。平均角運動ともいい、ふつう、一日に進む角度(秒)で表わす。

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改訂新版 世界大百科事典 「平均運動」の意味・わかりやすい解説

平均運動 (へいきんうんどう)
mean motion

惑星衛星が,太陽あるいはその母惑星のまわりを公転する平均の角速度をいう。すなわち,2πを惑星あるいは衛星の公転周期でわった量のこと。平均運動をn,公転の楕円軌道半長径a,万有引力定数をG,太陽(あるいは母惑星)の質量M,惑星(あるいは衛星)の質量をmとすると,これらの量の間には,n2a3GMm)というケプラーの第3法則が成り立っている。惑星相互や同じ母惑星の衛星相互の平均運動の間には,簡単な整数比の成り立つ場合がかなり多くあることから,この事実と力学的な安定性との関連が指摘されている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平均運動」の意味・わかりやすい解説

平均運動
へいきんうんどう
mean motion

360°を天体の公転周期で割ったもの。天体の軌道は通常楕円であるため,天球上の天体の運行は一様ではないが,それを平均した仮想天体の運動のことで,たとえば太陽の運行を一律にならした平均太陽時間決定基本に用いられる。

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