平野啓一郎(読み)ヒラノケイイチロウ

デジタル大辞泉 「平野啓一郎」の意味・読み・例文・類語

ひらの‐けいいちろう〔‐ケイイチラウ〕【平野啓一郎】

[1975~ ]小説家愛知の生まれ。京大在学中に「日蝕」で芥川賞受賞。他に、「日蝕」と並ぶロマンチック三部作一月物語」「葬送」など。

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知恵蔵mini 「平野啓一郎」の解説

平野啓一郎

小説家。1975年6月22日、愛知県生まれ。1歳で父を亡くし、18歳まで福岡県北九州市に住む。京都大学法学部在学中の88年、文芸誌「新潮」に投稿し一挙掲載された小説『日蝕』が、翌年の第120回芥川賞を当時最年少の23歳で受賞。以降の作品群は3期に分けられる(13年3月現在)。第1期は、『日蝕』(98年)、『一月物語』(99年)、『葬送』(2002年)からなる懐古調の作品群「初期3部作(ロマンチック3部作)」。第2期は、『高瀬川』(03年)、『あなたが、いなかった、あなた』(07年)など現代を舞台にした実験的短編や中編からなる。第3期は、分人主義(「分人」は作者造語)をテーマとした、『決壊』(08年)、『ドーン』(09年)、『空白を満たしなさい』(12年)など。08年、『決壊』で織田作之助賞候補。09年、同作品で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。私生活では、08年、モデルの春香と結婚した。

(2013-3-19)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「平野啓一郎」の解説

平野啓一郎 ひらの-けいいちろう

1975- 平成時代の小説家。
昭和50年6月22日生まれ。平成11年京大在学中に文芸誌「新潮」に投稿した「日蝕」で芥川賞を受賞。漢語的表現を駆使し,15世紀フランスの異端審問などをテーマに形而上学的な物語を展開して話題をよんだ。20年モデル・デザイナーの春香と結婚。21年「決壊」で芸術選奨文部科学大臣新人賞。21年「ドーン」でBunkamura ドゥ マゴ文学賞。愛知県出身。作品はほかに「一月(いちげつ)物語」。

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