平頂山(読み)へいちょうざん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「平頂山」の意味・わかりやすい解説

平頂山
へいちょうざん / ピンティンシャン

中国、河南(かなん)省中部の地級市。伏牛(ふくぎゅう)山脈の東麓、潁河(えいが)の支流沙河(さが)の北岸に位置する。4市轄区、宝豊(ほうほう)、魯山(ろざん)など4県を管轄し、1県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口557万1000(2014)。良質な粘結炭を産出し、漯宝線(漯河(らが)―宝豊)、京広線の両鉄道で武漢(ぶかん)に移出して鉄鋼コンビナートを形成する。石炭岩塩鉄鉱石をはじめとする鉱産資源が豊富であることから、電力やコークス精製、化学肥料製造などの産業が発達し、工業都市となっている。

[駒井正一・編集部 2017年12月12日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「平頂山」の意味・わかりやすい解説

平頂山 (へいちょうざん)
Píng dǐng shān

中国,河南省の中部にある都市で,京広鉄道(北京~広州)の支線の漯宝鉄道が通る。伏牛山の東麓に位置し,1955年に葉(しよう)県・宝豊・襄城・臨汝一帯,東西100kmにわたり埋蔵する大炭田が発見されてから市街が建設され,57年に葉県と宝豊県から分離して市が置かれた。2市5県4区を管轄する。面積8802km2,うち市区453km2,市区人口90万(2000)。良質の歴青炭を産し,埋蔵量は100億t以上といわれ武漢製鉄所のコークス用炭の多くを供給する。近年工業も興り,コークス・化学肥料・絹織物の工場が建設された。石炭火力発電所も操業し,鄭州洛陽の工業地区へ送電している。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android