幾つ(読み)イクツ

デジタル大辞泉 「幾つ」の意味・読み・例文・類語

いく‐つ【幾つ】

個数年齢の不定・不明なときにいう語。何個。何歳。「幾つでもいいから、あるだけください」「来年幾つになりますか」
(「いくつか」の形で)若干の数。「その品物なら幾つかある」
(「いくつも」の形で)多くの数。「駅を幾つも通り過ぎる」
接尾語的に用いて)その数値の下の位の数値を大まかにいう。「彼も三十幾つになったはずだ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「幾つ」の意味・読み・例文・類語

いく‐つ【幾つ】

〘名〙 (「つ」は接尾語)
① 物の個数の不明、不定な時に用いる。
(イ) どのくらいの数。何個。
源氏(1001‐14頃)夕顔湯桁(ゆげた)はいくつと問はまほしくおぼせど」
(ロ) (多く助詞の「も」を伴って用いられる) 多くの数。
※虎明本狂言・末広がり(室町末‐近世初)「此やうな物はだい所にいくつもある」
(ハ) 一定の数を、間接的に表わす。
史記抄(1477)一三「首をいくつとりてさう、いけどりをいくつしてさうと云ぞ」
② 年齢の不明、不定な時に用いる。どれくらいの年齢。何歳。
※宇津保(970‐999頃)蔵開下「『いくつばかりにて、いづくにか』、いらへ、『女一人、十よばかりにて、男二人、一つ二つがおととにてなむ』」

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