20世紀日本人名事典 「広井 勇」の解説
広井 勇
ヒロイ イサム
明治・大正期の土木工学者 東京帝国大学教授。
- 生年
- 文久2年9月2日(1862年)
- 没年
- 昭和3(1928)年10月1日
- 出生地
- 土佐国高岡郡佐川村(高知県)
- 学歴〔年〕
- 工部大学予科,札幌農学校〔明治14年〕卒
- 学位〔年〕
- 工学博士〔明治32年〕
- 経歴
- 土佐藩士広井喜十郎の長男。札幌農学校では新渡戸稲造、内村鑑三らと同期。明治14年開拓使御用掛を経て、15年上京し工部省鉄道局に勤務、日本鉄道会社の東北線建設を監督した。16年渡米、さらにドイツに渡ってシュトゥットガルト工科大学で学び、22年帰国、札幌農学校教授に就任。この間、函館、小樽などの港湾事業に参画し完成させた。32年東京帝大工科大学教授となり、橋梁工学を担当。以後20年間帝大教授を務める傍ら、土木学会会長のほか、震災予防調査会、港湾調査会などの委員を歴任し、日本土木界の草分けとして活躍。小樽港防波堤建設、日本初のコンクリート橋建設(仙台)、小倉築港、鬼怒川水力電気事業などに功績を残した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報