広州交易会(読み)こうしゅうこうえきかい(英語表記)Canton Trade Fair

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「広州交易会」の意味・わかりやすい解説

広州交易会
こうしゅうこうえきかい
Canton Trade Fair

中国の広州市で 1957年以来,毎年春と秋の2回開催される中国の対外輸出見本市。日本は 61年以来参加し,72年にはアメリカ商社も初めて加わった。交易会は友好貿易の欠かせない場となっており,「周四 (しゅうよん) 原則」の遵守が参加の条件とされた。しかし政治的役割はほとんど払拭され,また 80年には商談,製品の削減など思い切った合理化が行われて,開催期間がそれぞれ1ヵ月間から 15日間に縮小された。その後中国の開放政策の進展と相まって,1980年代末から再び活況を呈している。 92年春の第 71回交易会では 140ヵ国,4万 8600人の参加がみられた。

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世界大百科事典(旧版)内の広州交易会の言及

【日中貿易】より

…まず,新中国成立(1949)から第1次日中民間貿易協定が調印される1952年6月まで,両国間に協定もなく,1950年6月の朝鮮戦争勃発,アメリカの対中国輸出禁示,国連の中国・北朝鮮向け戦略物資禁輸勧告と続き,日本の対中貿易は微々たるものであった。52年,朝鮮戦争終結後,日中貿易協定が結ばれ,57年4月には広州において第1回の交易会(広州交易会)が開かれ,中国の第1次五ヵ年計画(1953‐57)の順調な発展に伴って日中貿易は急速に伸びていった。しかし58年5月,長崎で開かれた中国切手剪紙展で中国の国旗が日本の右翼により引き下ろされた事件(いわゆる長崎国旗事件)が起こると,中国は貿易関係の打切りを通告し,実質的に日中貿易は中断した。…

※「広州交易会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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