度縁(読み)どえん

精選版 日本国語大辞典 「度縁」の意味・読み・例文・類語

ど‐えん【度縁】

〘名〙 (「とえん」とも) 令制で、僧尼になることを許可して国家が交付した証。奥に得度年月を記入し、僧綱玄蕃寮治部省官人位署を連ね、太政官印、あるいは治部省印を捺す。度牒
※続日本紀‐宝亀二年(771)正月壬戌「自天平神護元年以来、僧尼度縁、一切用道鏡印

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デジタル大辞泉 「度縁」の意味・読み・例文・類語

ど‐えん【度縁】

度牒どちょう

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世界大百科事典(旧版)内の度縁の言及

【公験】より

…鎌倉時代になってから,私的な売券や寄進状等を除いて,所領等の権利を公認した院宣・綸旨(りんじ)および幕府発給の所領安堵の文書等も公験といわれた。(2)律令制のもとで,僧尼にたいして,官の許可〈度縁(どえん)〉を得て出家・受戒したことを公認した証明書。【橋本 初子】。…

【度牒】より

…出家得度の証として政府が交付する証明書。度縁ともいう。中国では北魏(386‐550)の時代に類似のものが発給され,唐では747年(天宝6)から行われ,清に及んだ。…

※「度縁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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