庭燎(読み)テイリョウ

デジタル大辞泉 「庭燎」の意味・読み・例文・類語

てい‐りょう〔‐レウ〕【庭×燎】

庭でたくかがり火。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「庭燎」の意味・読み・例文・類語

てい‐りょう ‥レウ【庭燎】

〘名〙 庭でたくかがり火。庭火(にわび)。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔詩経小雅

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「庭燎」の意味・わかりやすい解説

庭燎
にわび

夜間、庭で焚(た)いて照明とする火。人々が初めて用いた灯火焚き火であったが、古くはこれを庭燎と書いて「邇波比(にはび)」と読んでいた。記紀の神話が伝える「天岩戸(あめのいわと)」の挿話でも、天鈿女命(あめのうずめのみこと)の舞踊が、庭燎を焚いて行われている。のち宮廷・神社での御神楽(みかぐら)でも、かならず庭上に庭燎を焚いたので、この神楽の笛を庭燎の笛とよんだ。庭燎はその後も長く宮廷、社寺武家民間儀式や軍陣などに際して行われた。

[宮本瑞夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

普及版 字通 「庭燎」の読み・字形・画数・意味

【庭燎】ていりよう(れう)

庭のかがり火。〔礼記、郊特牲〕燎の百あるは、齊の桓より始まる。太夫肆夏(しか)(古楽の名)を奏するは、趙子より始まる。

字通「庭」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「庭燎」の意味・わかりやすい解説

庭燎
にわび

祭場で焚く篝火。「ていりょう」ともいう。特に宮中で神楽のときに焚く篝火をいう。神を招くとともに,照明の役をももつ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android