式評定衆（読み）しきひょうじょうしゅう

精選版 日本国語大辞典

しき‐ひょうじょうしゅう ‥ヒャウヂャウシュウ【式評定衆】

〘名〙 建武政権の奥州将軍府および室町幕府の職名の一つ。評定始の式に際し、特に設けられた評定の座席に着座し、評決の数に加わることの特典を得た評定衆。〔建武年間記（南北朝頃）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

しき‐ひょうじょうしゅう〔‐ヒヤウヂヤウシユウ〕【式評定衆】

室町幕府の職名。評定衆のうち、例式の評定にだけ参与したもの。

出典　小学館

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

式評定衆
しきひょうじょうしゅう

室町幕府の職名。初めは例式，のちには御評定始，御沙汰始の評定の座席に参列する資格をもつ評定衆をいう。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内の式評定衆の言及

【評定衆】より

…したがって評定衆の存在はまったく名目的なものとなり，鎌倉幕府以来の吏僚的評定衆を中心とする幕府内の一身分に位置づけられるにすぎなくなった。そのことをよく示すのが式評定衆の存在で，彼らは例式のときのみ評定に加わるにすぎなかった。その他の評定衆も実際は問注所，政所，地方等の頭人としての実務が中心で，評定会議で重要事項を審議したわけではない。…

※「式評定衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」