弟子屈(読み)テシカガ

デジタル大辞泉 「弟子屈」の意味・読み・例文・類語

てしかが【弟子屈】

北海道東部、川上郡地名摩周湖屈斜路くっしゃろ美幌びほろ峠や、川湯鐺別とうべつ和琴わことなどの温泉がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「弟子屈」の意味・わかりやすい解説

弟子屈[町] (てしかが)

北海道東部,釧路支庁川上郡の町。人口8278(2010)。地名はアイヌ語の〈テシカ・カ(岩盤・上)〉に由来する。北西屈斜路(くつしやろ)湖北東摩周湖を抱き,南部は屈斜路湖から流出した釧路川が南東に流れる。市街地は弟子屈温泉を中心に発達している。1885年石川県人が釧路川と支流鐺別(とうべつ)川の合流点に温泉宿を経営するため入地し,その後,北部のアトサヌプリ(跡佐登)で硫黄採掘も行われ,農業移民も入植するようになった。基幹産業は酪農ジャガイモなどの畑作のほか林業も行われる。阿寒国立公園の大半はこの町に含まれ,摩周湖,屈斜路湖,美幌(びほろ)峠をはじめ,北海道有数の観光地が多い。町の中心にある弟子屈温泉(単純泉,30~99℃)は北部の川湯温泉とともに阿寒,摩周湖観光の拠点ともなっているが,古くはアイヌの集落があり,アツシの材料の木皮を湯でさらした地と伝えられる。ほかに鐺別川沿いに鐺別温泉(単純泉,44~72℃),屈斜路湖に突出した和琴半島に和琴温泉(純重曹泉,35~98℃),屈斜路湖北東岸に仁伏(にぶし)温泉などがある。JR釧網(せんもう)本線,国道241号線(阿寒横断道路),243号線,391号線が通じる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android