弥彦山(読み)ヤヒコヤマ

デジタル大辞泉 「弥彦山」の意味・読み・例文・類語

やひこ‐やま【弥彦山】

新潟県中西部、日本海岸にある山。標高634メートル。東麓弥彦神社がある。やひこさん。

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日本歴史地名大系 「弥彦山」の解説

弥彦山
やひこやま

蒲原平野西端に南北に連なる弥彦・角田かくだ山塊の主峰。標高五八五・六メートル。山上から西方は日本海を隔て佐渡島、北・東・南は蒲原平野一帯を一望におさめ、佐渡弥彦米山国定公園中心をなす。また頂上岩室いわむろ村・弥彦村・三島さんとう寺泊てらどまり町の境界となっている。古くから霊山として信仰され、「いやひこ」ともよばれた。東麓には越後一宮で式内社の弥彦神社がある。「万葉集」巻一六「越中国の歌四首」のうちに「弥彦おのれ神さび青雲のたなびく日すら小雨そほ降る」「弥彦神の麓に今日らもか鹿の伏すらむ裘着て角つきながら」と神格化された弥彦山がうたわれている。

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改訂新版 世界大百科事典 「弥彦山」の意味・わかりやすい解説

弥彦山 (やひこさん)

新潟県中部,越後平野西端の日本海岸にそびえる山。標高634m。山体は新第三紀層を貫く玄武岩などからなり,全山が東麓の弥彦神社境内に含まれる。北の角田山(482m),多宝山(634m),南の国上(くがみ)山(313m)とともに小山塊を形成し,佐渡などの展望に優れる。神社裏から山頂までロープウェーが通じ,弥彦山スカイライン(1981年無料開放)や越後七浦シーサイドライン(90年無料開放)などの観光道路も開設されて,信仰の対象としてのみならず県内有数の観光地としてもにぎわっている。南東麓の弥彦温泉(弱食塩泉,27℃)は,1960年噴湯の国民温泉。佐渡弥彦米山国定公園に含まれる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「弥彦山」の意味・わかりやすい解説

弥彦山
やひこやま

新潟県中西部,長岡市弥彦村の境,日本海側にそびえる山。標高 634m。佐渡弥彦米山国定公園の中心で,山麓には弥彦温泉岩室温泉観音寺温泉などの温泉と,越後国一の宮である弥彦神社がある。山頂からの眺望に優れ,1958年ロープウェーが架設され,1970年弥彦山スカイライン,1975年越後七浦シーサイドラインが完成した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「弥彦山」の意味・わかりやすい解説

弥彦山
やひこさん

新潟県中央部、日本海岸にそびえる信仰の霊山。標高634メートル。海岸に並行して北部の角田山(かくだやま)(482メートル)と双子山を構成している。山頂は、佐渡島、蒲原(かんばら)平野の展望台をなし、テレビ中継塔や気象観測所が置かれ、遊園地もある。東麓(とうろく)は越後一宮弥彦(えちごいちのみやいやひこ)神社の神域で、神社裏からロープウェーで山頂に登れる。1970年(昭和45)には西側山腹を削って有料の弥彦スカイラインが建設された。山麓の断層海岸に有料越後七浦シーサイドラインが開通し、ドライブや海水浴が楽しめる。全山県民の憩いの場として年間250万の観光客を集めている。佐渡弥彦米山国定公園(さどやひこよねやまこくていこうえん)域に含まれる。

[山崎久雄]


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百科事典マイペディア 「弥彦山」の意味・わかりやすい解説

弥彦山【やひこやま】

新潟県中部,日本海岸近くにある山。標高634m。佐渡弥彦米山国定公園に属する。《万葉集》には神格化された弥彦山が詠み込まれている。東麓に弥彦神社,国民保養温泉の弥彦温泉(含食塩硫黄泉,27℃)と岩室温泉があり,ロープウェーの通じる山頂から日本海,佐渡島の展望がすぐれる。

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事典・日本の観光資源 「弥彦山」の解説

弥彦山

(新潟県長岡市・西蒲原郡弥彦村)
三彦山」指定の観光名所。

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