強強(読み)こわごわし

精選版 日本国語大辞典 「強強」の意味・読み・例文・類語

こわごわ‐こはごは‥【強強】

〘形シク〙
① 見るからにかたく強そうである。かたくこわばっている。ごわごわしている。
※能因本枕(10C終)一二四「裳・唐衣など、こはこはしく装束きたるもあり」
② なめらかでない。ごつごつしている。ぎこちない。生硬である。
源氏(1001‐14頃)帚木「おのづからこはごはしき声に読みなされなどしつつ」
③ 見るからに強情である。気性強い
※源氏(1001‐14頃)花宴「わびしと思へるものから、情なくこわごわしうは見えじと思へり」
④ 無骨である。あらあらしい。
源平盛衰記(14C前)三「田舎侍の、気折りにこはごはしかりけるが」
こわごわし‐げ
〘形動〙
こわごわし‐さ
〘名〙

こわ‐ごわ こはごは【強強】

〘副〙 (形容詞「こわい」の語幹を重ねた語。「と」を伴って用いることもある) いかにもかたいさまを表わす語。
浮世草子西鶴織留(1694)一「の二布糊こはごはとしてやうやう我身を隠すもあるに」

つよ‐つよ【強強】

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる) きわめて強いさま、頑健なさまを表わす語。
今昔(1120頃か)二八「年は八十に余たれども、七十に无く強々として有に」

つよつよ‐し【強強】

〘形シク〙 きわめて強い。はなはだ強そうである。
梁塵秘抄口伝集(12C後)一〇「病をしてありしかど、未だつよつよしかりしに併せて」

こわ‐じい こはじひ【強強】

〘名〙 強くしいること。無理じいすること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「強強」の意味・読み・例文・類語

つよ‐つよ【強強】

[副]非常に強いさま。頑健なさま。
「―として死にげもなかりければ」〈今昔・二八・一八

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android