当体(読み)トウタイ

デジタル大辞泉 「当体」の意味・読み・例文・類語

とう‐たい〔タウ‐〕【当体】

仏語。ありのままの本性本体。転じて、本心
「起り得る嫌疑を避けようとするのが彼女の―であったにした所で」〈漱石明暗

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「当体」の意味・読み・例文・類語

とう‐たい タウ‥【当体】

〘名〙 (「とうだい」とも)
① そのままの本性。そのあるがままの本性。本来仏教で用いた語。
※勝鬘経義疏(611)法身章「此十名亦可当体為一レ称」
文芸道徳の交渉(1905)〈登張竹風〉「文芸は美若くは真を当体とす」
② 当面している風体目前に現われている有様
花鏡(1424)奥段「その時々の風義をし捨てし捨てわするればいまの当体のふうぎをならでは、身に不持」

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