形式的当事者訴訟(読み)けいしきてきとうじしゃそしょう

世界大百科事典(旧版)内の形式的当事者訴訟の言及

【行政訴訟】より

…現行法上は,当事者間の法律関係を確認しまたは形成する処分または裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの,および公法上の法律関係に関する訴訟をいう(4条)。前者は,いわゆる形式的当事者訴訟といわれるもので,たとえば土地収用法133条による損失補償に関する訴えがそれにあたり,後者は,実質的に民事訴訟と異ならないが,公法上の法律関係に関するものという点で,行政事件訴訟法の規定する対象とされており,これには,たとえば公務員の俸給請求の訴えなどが挙げられる。(3)民衆訴訟 国または公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で,選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう(行政事件訴訟法5条)。…

【当事者訴訟】より

…同様の立法例は農地法85条の3,鉱業法53条の2などにも見られる。この種の訴訟は,形式的当事者訴訟とも呼ばれ,出訴期間の定めが設けられたり,訴訟提起についての行政庁への通知(行政事件訴訟法40条)の規定が設けられている。 つぎに,行政事件訴訟法4条後段にいう当事者訴訟,すなわち,実質的当事者訴訟の例としては,公務員の免職処分の無効を前提とする公務員の身分の確認を求める訴訟とか,給与の支払を求める訴訟などが挙げられる。…

※「形式的当事者訴訟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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