形式論理(読み)けいしきろんり

精選版 日本国語大辞典 「形式論理」の意味・読み・例文・類語

けいしき‐ろんり【形式論理】

〘名〙
思考内容とはかかわりなく、ただ抽象的な推論形式だけで論じられる論法
※青年知識層に与ふ(1939)〈三木清〉一「愛国的であることと人類的であることとが単純に排斥し合ふかのやうに考へるのは形式論理に過ぎず」
※再び阿部次郎氏に(1922)〈竹内仁〉一「曾て使用してゐたが今は捨てたといふ形式論理の武器を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の形式論理の言及

【弁証法】より

…カントの場合,Dialektikとは,悟性論理を超経験的な物自体界にまで推及しようとする,人間理性にとって必然的ではあるが所詮は〈仮象の論理学〉にすぎないものとされる(カントの場合,Dialektikは〈弁証論〉と訳される)。カントは,矛盾律を原理とする形式論理は真理にとって十分条件ではないが必要条件であると考え,形式論理を超経験界にまで適用しようとするかぎりで弁証論的過誤に陥るという。 ヘーゲルは,これに対して,人間理性は経験的世界においてすら汎通的に弁証法的矛盾に当面することを指摘し,形式論理は真理にとって必要条件ですらないと言いきる。…

※「形式論理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android