後顧の憂い(読み)コウコノウレイ

デジタル大辞泉 「後顧の憂い」の意味・読み・例文・類語

こうこ‐の‐うれい〔‐うれひ〕【後顧の憂い】

あとに残る気遣い。あとあとの心配。「後顧の憂いのないように保険に入る」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「後顧の憂い」の意味・読み・例文・類語

こうこ【後顧】 の 憂(うれ)

後に残る気づかい。後の心配。
※妾の半生涯(1904)〈福田英子〉一四「夫れ世の婦女たるもの、〈略〉能く其所夫を援けて後顧の憂(ウレヒ)なからしめ」

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故事成語を知る辞典 「後顧の憂い」の解説

後顧の憂い

後に残る気づかい。後の心配。

[使用例] オレたちがお前たちの仲間に入っておれば、お前らも後顧の憂なしというわけだ[坂口安吾*明治開化安吾捕物|1951]

[由来] 「魏書ちゅう伝」に見える話から。五世紀の中国、南北朝時代の北魏王朝でのこと。大臣李沖が急な病気でなくなったとき、皇帝こうぶんていは、「彼が国務を忠実に行ってくれたから、私は外国戦いに出かけるときも『後顧の患い(後ろを振り返って心配すること)』がなかった」と、その死を惜しんだということです。

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