徒になる(読み)イタズラニナル

デジタル大辞泉 「徒になる」の意味・読み・例文・類語

いたずらにな・る

役に立たなくなる。むだになる。
「いかにしてか―・り給ふまじきわざはすべからむ」〈少女
死ぬ。はかなくなる。
「この君の世に惜しまれて―・り給へば」〈宇津保・国譲中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「徒になる」の意味・読み・例文・類語

いたずら【徒】 に なる

① 期待されたような結果にならないままに終わる。役に立たなくなる。むだになる。だいなしになる。
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「仏に奉る物は、いたづらにならず、来世未来功徳なり」
② 死ぬ。また、生きていても仕方がないような状態になる。
伊勢物語(10C前)二四「あひ思はで離(か)れぬる人をとどめかねわが身は今ぞ消えはてぬめる、と書きて、そこにいたづらになりにけり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android