徒言歌(読み)タダゴトウタ

デジタル大辞泉 「徒言歌」の意味・読み・例文・類語

ただごと‐うた【徒言歌】

古今集仮名序和歌六義りくぎの一。物にたとえないで、ありのままに詠んだ歌。江戸時代小沢蘆庵おざわろあん理想風体として主張した。

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精選版 日本国語大辞典 「徒言歌」の意味・読み・例文・類語

ただごと‐うた【徒言歌】

〘名〙 (古くは「ただことうた」)
① 「古今集」仮名序に示された歌の六義(りくぎ)の一つ。真名序の「雅(が)」に当たり、「ただごと」は正言の義で、雅の直訳。のちに、物にたとえていわないで直接に表現する歌、深い心を平淡に詠む歌と解され、小沢蘆庵歌論中心になる。
※古今(905‐914)仮名序「五つにはただことうた。いつはりのなき世なりせばいかばかり人のことのはうれしからまし、といへるなるべし」
② つまらない歌。平凡な歌。

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