御岳昇仙峡(読み)みたけしようせんきよう

日本歴史地名大系 「御岳昇仙峡」の解説

御岳昇仙峡
みたけしようせんきよう

あら川渓流の浸食によって形成された峡谷で、天神森の長潭てんじんもりのながとろ橋から川沿いにさかのぼって仙娥せんが滝に至る約四・一キロの間に展開する景勝地をいう。東岸は甲府市、西岸敷島しきしま町に属する。黒雲母花崗岩地質である両岸には奇岩・怪石が続き、清流は滝や淵となって南流し、とくに羅漢寺らかんじ(一〇五八メートル)覚円峰かくえんぼう石門いしもん仙娥滝付近の渓谷美は絶景として知られる。渓谷探勝路の途中には羅漢寺山中の旧地から移された羅漢寺(現敷島町)があり、仙娥滝から北に進むと御岳の里宮金桜かなざくら神社へ至る。

この渓谷の景観は天保五年(一八三四)着工、同一四年完成の御岳新道開削により出現した。とくに仙娥滝は天保五年から七年の第一期工事で天狗岩東寄り岩壁をうがつ工事により発見された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御岳昇仙峡」の意味・わかりやすい解説

御岳昇仙峡
みたけしょうせんきょう

山梨県北部,甲府市街の北方約 8kmにある峡谷。笛吹川の支流荒川が花崗岩をうがった浸食谷。長潭 (ながとろ) 橋から上流仙娥滝までの約 5kmの間に猿石,覚円峰などの奇岩が連なる。春のサクラ,秋の紅葉のとき,特に美しい。観光には遊覧馬車が利用される。上流に金峰 (きんぷ) 山の里宮金桜神社がある。国の特別名勝に指定されている。

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百科事典マイペディア 「御岳昇仙峡」の意味・わかりやすい解説

御岳昇仙峡【みたけしょうせんきょう】

昇仙峡

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「御岳昇仙峡」の意味・わかりやすい解説

御岳昇仙峡
みたけしょうせんきょう

昇仙峡

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世界大百科事典(旧版)内の御岳昇仙峡の言及

【昇仙峡】より

…山梨県甲府市の北郊にある峡谷。御岳(みたけ)昇仙峡ともいう。富士川の支流荒川が花コウ岩山地を浸食してつくった峡谷で,下流の長潭(ながとろ)橋から仙娥(せんが)滝までの約4kmの間に渓流に沿ってアカマツや広葉樹の林の中に猿岩,地蔵岩,登竜岩,覚円峰などがあり,また急流や滝が多く,河床には多数の甌穴(おうけつ)がみられる。…

※「御岳昇仙峡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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