御服所（読み）ゴフクドコロ

デジタル大辞泉

ごふく‐どころ【御服所】

平安時代、中務なかつかさ省の内蔵寮くらりょうに属し、天皇などの衣服を調進した所。院や摂関・大臣・将軍家にも置かれた。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ごふく‐しょ【御服所】

〘名〙 平安時代以降、中務省の内蔵寮(くらりょう)に所属し、天皇、上皇、皇后などの御服を調達することをつかさどった役所。院の御所、摂関・大臣・将軍家にもおかれた。ごふくどころ。

※山槐記‐治承四年（1180）二月五日「初度御幸直衣御装束自_二何所_一令_二調進_一哉。御服所未_レ定之間不審云々」

ごふく‐どころ【御服所】

〘名〙 ＝ごふくしょ（御服所）

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の御服所の言及

【院司】より

…　院司の構成にはかなり変遷があるが，《西宮記》《拾芥抄》《名目抄》その他の記録により，平安･鎌倉時代の院司を概括すると，二十数種に及ぶ。それを性格･機能のうえから分類すると，(1)院中の諸事を統轄処理するもの＝別当･判官代･主典代，(2)上皇の側近に侍し身辺の雑事に奉仕するもの＝殿上人･蔵人･非蔵人，(3)各種の職務を分掌するもの＝別納（べちのう）所･主殿（とのも）所･掃部（かもん）所･薬殿･仕所･召次所･御服所･細工所･御厨子（みずし）所･進物所･御厩･文殿（ふどの）など，(4)上皇の身辺および御所の警固に当たるもの＝御随身所･武者所･北面･西面などに整理できる。まず(1)は院司の中核で，(1)，もしくは(1)(2)に限って院司と称した例も多い。…

※「御服所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」