デジタル大辞泉
「御覧なさい」の意味・読み・例文・類語
ごらん‐なさい【御覧なさい】
《「ごらんなさる」の命令形》
1 「見なさい」の尊敬語・丁寧語。「お手本を、よくご覧なさい」
2 自分の予想が当たったときに得意になってその結果をさし示す語。「ご覧なさい、私の忠告したとおりになったでしょう」
3 動詞の連用形に接続助詞「て」が付いた形に付いて、補助動詞的に使われる。「…てみなさい」の尊敬語・丁寧語。また、「…した場合には」の意にも用いる。「今お前に死なれてご覧なさい、どんなことになるか」「耳をすましてご覧なさい」
[補説]一説に、「ごらんなさる」に丁寧の助動詞「ます」のついた「ごらんなさいます」の命令の言い方「ごらんなさいまし(ごらんなさいませ)」の略からとも。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ごらん‐なさい【御覧なさい】
(「ごらんなさる」の命令形の一つ。「ごらんなさいまし(ませ)」とも)
[一]
① 「見なさい」の尊敬・丁寧語。
※
当世書生気質(1885‐86)〈
坪内逍遙〉一「
貴方があんまり烈しく、おっかけなはるもんだから、
御覧(ゴラン)なさいよ、田の次さんが、
余所のお方に衝当ってお詫をして居るじゃアありませんか」
② 自分の予想が当たった時に、得意になって、また相手を責める
気持で、その結果をさし示すことば。「それ」を上に添えて用いることが多い。それ見ろ。
※今年竹(1919‐27)〈
里見弴〉
焼土「それごらんなさいな。やっぱり知ってるのよ」
[二]
補助動詞命令形の
用法。動詞の連用形に
助詞「て」を添えた形について、命令の意を敬う気持をこめて丁寧に表現する語。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)初「宜
(いい)か悪いか一つ上って御らんなさいト、
茶台へ乗て差いだせば」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報