デジタル大辞泉 「御部屋」の意味・読み・例文・類語 お‐へや【▽御部屋】 1 「部屋」の尊敬語・美化語。2 宮中で、局つぼねの下に属し雑役をした女。3 貴人の妾めかけ。おへやさま。「たとへ―にもせよ、傾城けいせい遊女を屋敷へ入れてはよその聞え」〈伎・幼稚子敵討〉4 中流の人妻の敬称。おへやさま。「娌よめ、御新造、―などいふは子細らし」〈浮・好色訓蒙図彙・上〉5 遊女屋の主人。また、その居間。「商ひをたんとなすって、―の御機嫌のよいやうになすったがいいのさ」〈洒・南閨雑話〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「御部屋」の意味・読み・例文・類語 お‐へや【御部屋】 〘名〙 (「お」は接頭語)① ある人を敬ってその部屋をいう語。また、部屋を丁寧にいう語。※浮世草子・商人軍配団(1712か)二「御新造の御入なさるる、お部(へ)やの普請ばかりに五十貫目の入用」② 宮中で御服掛、御膳掛、雑仕など、局(つぼね)の下に属する者。③ 武家屋敷の女中部屋。※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「あなたがお屋敷にお出(いで)遊す時分は、お部屋中で評判のお結搆人でございました」④ 中流社会の人妻の敬称。※浮世草子・好色訓蒙図彙(1686)上「娌(よめ)、御新造、御部屋などいふはしさいらし」⑤ 貴人のめかけ。側室(そくしつ)。そばめ。※随筆・独寝(1724頃)上「大名・高家の御部屋かたかたといふも、子にてもなきうちはあんじらるる事あらんなれ共」⑥ 遊女屋の主人。また、その部屋。品川など江戸の岡場所でいう。※洒落本・南閨雑話(1773)馴染の体「あきなひをたんとなすって、御部やの御機嫌の能いよふに、なすったがいいのサ」 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報