心ながら(読み)ココロナガラ

デジタル大辞泉 「心ながら」の意味・読み・例文・類語

こころ‐ながら【心ながら】

[連語]《「ながら」は接続助詞
自分の心でありながら。
「おのが―、心にまかせぬ事なれば」〈宇津保嵯峨院
その心のままで。その心のとおり。
「ありし世の―に恋ひ返し言はばやそれに今までの身を」〈玉葉集・恋五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「心ながら」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 ながら

① 自分で支配しなければならない心であるにもかかわらず。自分の心でありながら。われながら。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「げにさもおぼしぬべきことなれども、おのが心ながら、心にまかせぬことなれば」
② 同じ心を保持し続けて。その心のままで。
伊勢物語(10C前)一六「貧しく経ても、猶昔よかりし時の心ながら、世の常のことも知らず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android