心の月（読み）こころのつき

精選版 日本国語大辞典

こころ【心】 の 月(つき)

① (「心月(しんげつ)」の訓読み) 悟りを開いた心を、明月の清く澄むさまにたとえていう。

※詞花（1151頃）雑下・四一四「いかでわがこころのつきをあらはして闇にまどへる人を照らさん〈藤原顕輔〉」

② 心が清いさまを明月にたとえていう。《季・秋》

※北岡文庫本治承二年三月十五日権禰宜重保別雷社歌合（1178）「昔よりみたらし川にすましつる心の月をうかべつるかな〈寂念〉」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

こころ‐の‐つき【心の月】

《「心月」を訓読みにした語》悟りが開けた境地を月にたとえていう語。清く明らかで迷いのない心。
「いかでわれ―をあらはして闇に惑へる人を照らさむ」〈詞花・雑下〉

出典　小学館