心中箱(読み)しんじゅうばこ

精選版 日本国語大辞典 「心中箱」の意味・読み・例文・類語

しんじゅう‐ばこ シンヂュウ‥【心中箱】

〘名〙 遊女若衆などから心中立てに贈られた起請文(きしょうもん)や指、爪、髪などを入れておく箱。〔評判記色道大鏡(1678)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の心中箱の言及

【心中】より

…その方法として《色道大鏡》(1678)には,放爪(つめをはがすこと),誓紙,断髪,黥(いれずみ),切指(指をつめること),貫肉(腕や股の肉を傷つけること)などをあげている。しかしこれらが形式化し,営利的方便として乱用され,誓紙,つめ,髪,指を入れる心中箱が作られるようになると,これらの価値はしだいに低下するとともに,無二最高の方法として互いの生命をかけるにいたった。すなわち心中死である。…

※「心中箱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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