心寂(読み)うらさぶ

精選版 日本国語大辞典 「心寂」の意味・読み・例文・類語

うら‐さ・ぶ【心寂】

〘自バ上二〙 (「うら」は「こころ」の意。和歌では「浦」をかけることが多い)
① 心さびしく感じる。何となく楽しまない。心がすさむ。また、さびれおとろえる。
万葉(8C後)一九・四二一四「愛(は)きよし 君はこのころ 宇良佐備(ウラサビ)て 嘆かひいます」
② 何となくさびさびとした感じがする。どことなく閑寂な趣がある。
※月清集(1204頃)下「宮居せしとしもつもりのうらさひて神代おぼゆる松の風かな」

こころ‐さぶし【心寂】

※万葉(8C後)一七・三九六二「たらちねの 母の命(みこと)大船の ゆくらゆくらに 下恋(したごひ)何時(いつ)かも来むと 待たすらむ 情左夫之苦(こころサブシク)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「心寂」の解説

心寂 しんじゃく

?-1231 鎌倉時代の僧,医師
京都嵯峨(さが)で医業にたずさわる。藤原定家をはじめ,冷泉(れいぜい),室町,土御門(つちみかど)の諸公卿(くぎょう)が,その医方にたよった。寛喜(かんぎ)3年死去。

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