心有り(読み)ココロアリ

デジタル大辞泉 「心有り」の意味・読み・例文・類語

こころ‐あ・り【心有り】

[連語]
思いやりがある。
三輪山をしかも隠すか雲だにも―・らなも隠さふべしや」〈・一八〉
思慮分別がある。道理をわきまえている。
「汝は鳥の王なり。我は獣の王なり。互ひに―・るべし」〈今昔・五・一四〉
情趣・風流を解する。
「むべ山風をなど言ひたるも―・らむと見ゆるに」〈・二〇〇〉
風情がある。風流である。
「雨うち降りたるつとめてなどは、世になう―・るさまにをかし」〈・三七〉
恨み・たくらみ・浮気心などの下心がある。
「わがぬしをはし奉るも―・りや」〈宇津保・俊蔭〉
歌学の用語。歌に詩心が深く込められている。有心うしんである。→有心2
「させる句にてはなけれども―・りて細きには、一座も面白く付けよきなり」〈連理秘抄

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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