忍野盆地(読み)おしのぼんち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「忍野盆地」の意味・わかりやすい解説

忍野盆地
おしのぼんち

山梨県南東部,富士山北東麓にある小盆地。忍野村に属する。かつては富士山から流出した溶岩による堰止湖で,南方山中湖と続いていたが,桂川に排水されて化石湖となった。お釜池,鏡池など,忍野八海(国指定天然記念物世界遺産文化遺産)と呼ばれる湧泉群がある。早くから開田が進み,富士山北麓では珍しく水田地域となっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の忍野盆地の言及

【富士山】より

…また青木ヶ原溶岩より古く,北側に流出した剣丸尾や山中丸尾の溶岩流は河口湖山中湖を生み出した(富士五湖)。忍野八海(おしのはつかい)のある忍野盆地もかつては溶岩堰止湖だったところである。このほか各丸尾の内部には人穴(ひとあな)などの溶岩トンネルや鳴沢溶岩樹型などの溶岩樹型のような珍しい地形があり,溶岩トンネルの一部は氷穴という,夏でも氷のとけない涼しい洞窟になっている。…

※「忍野盆地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android