精選版 日本国語大辞典 「志戸呂焼」の意味・読み・例文・類語
しとろ‐やき【志戸呂焼】
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静岡県島田市の陶窯。開窯については諸説あるが、江戸時代初頭には確実に存在していたことが寛永(かんえい)4年(1627)の銘のある葉茶壺(つぼ)によって知られる。陶技の面からは瀬戸焼の傘下にあり、桃山時代(16世紀末)には茶壺、鉢、皿、天目茶碗(てんもくぢゃわん)、徳利などが瀬戸と同じ黒褐釉(ゆう)と灰釉をかけて焼造され、江戸時代に入ると(17世紀)茶具よりもむしろ日常雑器をおもに製造するようになった。志戸呂焼を有名にしたのは、江戸初期の茶人小堀遠州にまつわる遠州七窯(なながま)の一つに列挙されてからだが、その選定は江戸末期らしく、遠州と志戸呂焼の結び付きを認める資料はないようである。なお、窯の伝統は今日も守られている。
[矢部良明]
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報
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